【川崎強靭化計画2】危機事象に強い川崎市を目指して
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はじめに
2011年3月11日東日本大震災が発災。その厳しい経験を踏まえ、日本は全ての法律の最上位に位置するアンブレラ法である「国土強靭化基本法」の策定により災害に強い国土を構築するため舵を切るかのように見えた。しかし、残念ながら法律は制定されたももの肝心の予算規模が小さく、仏作って魂入れず、という状態が今も続いている。災害対策のハード対策には莫大な予算がかかる。しかし、令和元年東日本台風では徹底した利根川の治水対策により、ギリギリのところで洪水を免れた。かけるべきところには優先順位をつけてかけておく。そしてハードで賄いきれない面を含め、ソフト対策を綿密に講じることが肝心であると考える。 国土強靭化基本法の生みの親である藤井聡京都大学教授の見解に基づいて「川崎強靭化計画」~激甚災害に備えるために~ の、政策提言をまとめたのは2017年3月であるが、その続編として、この間の政策提言をまとめ、多発し、迫りくる大規模な危機事象に備えるべく本篇を作成した。 東日本大震災以降の主な災害は下記の通りであるが、まとめている自身が戦慄を覚えるほど多発している。そして殆どの災害の復興は終わっていない。「正しく畏れ、備える」を痛感する次第である。
大規模地震
2011年3月11日 | 東日本大震災 | マグニチュード8.4 | 震度7 |
2011年3月12日 | 長野県北部地震 | マグニチュード6.7 | 震度6強 |
2016年4月12日 | 熊本地震前震 | マグニチュード6.5 | 震度7 |
2016年4月14日 | 熊本地震本震 | マグニチュード7.3 | 震度7 |
2016年4月16日 | 大分県中部地震 | マグニチュード5.3 | 震度5 |
2018年6月18日 | 大阪北部地震 | マグニチュード6.1 | 震度6 |
2018年9月6日 | 北海道胆振東部地震 | マグニチュード6.7 | 震度7 |
主な風水害
2011年9月2日 | 紀伊半島大水害(台風12号) | 紀伊半島 |
2013年10月 | 伊豆大島土砂災害(台風26号) | 伊豆大島 |
2014年8月20日 | 広島市豪雨土砂災害 | 広島市 |
2016年8月 | 台風7号・11号・9号・10号 | 北海道地方 |
2018年7月3日 | 西日本豪雨 | 西日本・東海地方 |
2018年9月 | 台風21号・24号 | 関西地方 |
2019年8月28日 | 九州北部豪雨 | 九州北部 |
2019年9月5日 | 令和元年房総半島台風 | 千葉県 |
2019年10月12日 | 令和元年東日本台風 | 首都圏 |